今回はビジネスシーンで役立つ、グラフチャートの使い分けについて解説します。全部で代表的なグラフが12種類あり、シーン毎にどのように使い分けすべきか、注意点も踏まえてお伝えします。きちんと把握して、プレゼンや資料で有効活用したいものですね。

そもそもチャートって?

チビた
グラフチャートってなに?
兄貴
ただす「数字」ではなく目的とメッセージを、きちんと伝える役割を果たすのが「チャート」だよ!

チャートは「可視化すること」

ビジネスは「数字の世界」である事は間違いありません。売上・利益・経費等、全て数値によって最終的に管理させるものですが、これを支えるのが「データ(統計)」等の数値です。ただし「数字」だけでは、それぞれで「分析」が困難です。

グラフチャートはただの「数字」から、「分析」「改善」をする為に活用されるものです。要するにグラフチャートの目的は「数字を可視化して、分析と改善をできるようにする事」です。チャートの使い方を間違えると、きちんと分析ができませんし、謝って人にも伝わってしまいかねないので、きちんと理解して使い分けが必要です。

目的が大事

グラフチャートにはいくつかの種類があるので、それぞれメリットと注意点があります。「このグラフチャートを使って何を伝えたいのか」という目的が曖昧ですと、チャートそのものも無意味になってしまいます。自分が伝えたい目的に応じて、適切なグラフを使うことにより、説得力も高まりプレゼンテーションとして非常に重要な武器になるものです。

グラフチャートは「可視化」が目的なので、きちんとした数字から、正しくプロットして作成する必要があります。チャートを使うメリットを改めて考えてみましょう。

チャートを使うメリット

グラフチャートのメリットは何と言っても「イメージ」で一瞬で数字が頭に入ってくる事です。数字に列挙と、比較データを見比べると「見やすさ」「理解」では当然のようにグラフが圧勝するでしょう。伝わりやすくなるとうことは、理解までにかかる時間も「短縮」できます。「イメージ」に残りやすく「時短」で周りの人に伝えられる事が、メリットとです。

チャート作成のポイントって?

チャート作成のポイントとしては以下の3つです。

1.目的に最適なチャートを選ぶ

以下、10種類のグラフチャートの目的を一覧にした図です。

POINT・項目ごとの違いを比較したい場合「コラムチャート(縦棒グラフ)」

・構成比率を示したい場合「パイチャート」「コラムチャート」「バーチャート」「ボリュームチャート」

・時系列の変化を示したい場合「ラインチャート」「コラムチャート」「レンジコラムチャート」

・頻度の分布を示したい場合「ドットチャート」

・相関関係を示したい場合「ドットチャード」「バブルチャート」のように目的べつで使い分けてみましょう。

2.目的に必要の無いデータは省いてシンプルにする

グラフの作成で注意が必要な点は、複雑にする事でなく「シンプルである事」です。誰が見てもパッと分かるようなものであるのか、という事を意識した作成が不可欠です。

3.最も伝えたいポイントを強調させる

これは視覚的な意味合いで「色を変える」「形を変える」などして、「グラフで伝えたいメッセージ」を強調する事も忘れずに行いましょう。大切なことは制作者目線ではなくて「受け手目線」で、チャートを完成させましょう。ただグラフ化をして終わりではなく「見え方」にも意識を向けてみましょう。

使い分けて活用しよう!グラフチャート10選

それでは、チャートの目的や作成のポイントを踏まえた上で、実際に10種類の代表的なグラフチャートを一つ一つ確認してみましょう。

TYPE1:マトリックス

マトリックスとは横の数列の並びの「行」と、縦の数列の並びを「列」とした「行列」の意味です。「枠組み」や「テーブル」とも言われ、ビジネスのフレームワークの1つとも考えましょう。

参照:日本のものづくり

メリット

数値化する事で、その他のグラフチャートの元となるデータ化をマトリックスで作る事ができます。基本的にはデータの集まりに過ぎないですが、まずは数値化をして、カテゴリー別に分類する作業のフレームワークだと考えましょう。

注意点

マトリックスとして数列を分類しただけでは、パッと見て何を伝えたいのかが分かりにくいです。ですので、ほとんどの場合マトリックスを元に「グラフチャート」に転換して、可視化できるようにするのが理想です。行が多い場合は、見にくくなるので1行お気に背景色を変える事が望ましいです。

TUPE2:レーダーチャート

別名「クモの巣チャート」「スターチャート」とも呼ばれ、正多角形上に伸びた軸に、データをプロットして折れ線グラフで繋いだものです。レーダーチャートは複数項目を同時に比較できるため、商品ごとの性能比較などで効果を発揮してくれます。現実的には「5〜8項目」が比較の可能な範囲内と言えるでしょう。よくゲームのキャラクターの強さの比較などでも使われる事もありますね。

レーダーチャート

参照:レーダーチャート作成ソフト

チャートの作成

レーダーチャートを作成する際は、まず「何で比較をするのか」というカテゴリーを決めましょう。「価格」「項目」「アフターサービス」等。そして一度、数値化をしてまずチャートの元を考えましょう。グラフ自体は、レーダーチャートの作成ソフトで作る事ができます。チャート1つで複数の項目を一緒に比較する事ができますが、項目が複数になると非常に見にくくなるため、項目毎に1つずつ、作成して比較する事が望ましいです。

メリット

レーダーチャートを一目見る事で、それぞれの凸凹で何が優れているのか、何が劣っているのかがパッと見分けられるようになります。このグラフでは、均等に放射線状に伸びていて、プロットされた内側の面積が広ければ広いほど、良いデータである事が分かります。

注意点

「軸の長さを謝る」「尺度の異なるデータ」でグラフを作ってしまうと、非常にバランスの悪いグラフが完成してしまうので注意が必要です。上の図では3つの項目を1つのグラフ内で、表していますが、もし同じグラフ内で比較する場合は2つまでが見やすいかもしれません。また折れ線グラフの中を、塗りつぶしてひとつ一つグラフを作成する方が比較できやすい場合もあります。

TYPE3:パイチャート

通常のパイチャート

パイチャート(円グラフ)とは360度の円で、それぞれのカテゴリー別に扇状に区切って作るグラフです。

参照:Ferret

ドーナツ型チャート

また以下のグラフのように、真ん中に穴が空いていて、空白の部分に総数を入れることで、比較全体の数値を把握することができます。その他にバームクーヘンのように二重、三重に表すことができます。二重ドーナツグラフの見方ですが、大枠の円に1分類、小枠の円でもう1分類と、カテゴリーをさらに分解して比較する場合は2重ドーナツ型が適しています。

参照:Ferret

メリット

円グラフは「項目数が少な い場合」「合計が100%になる場合」に利用すると、優劣がはっきりと比較できます。項目数が多くなる場合、合計が100%でない場合、は他のグラフチャートを検討しましょう。

注意点

グラフにする場合「目的」を意識して「特に強調させたいデータ」のみ、カラーを変更するなどして際立たせるのがポイントです。全て色を変更するのが正しいという訳でもありません。返って見にくくなる可能性もあるので、注意しましょう。特にデザインにこだわって「3Dグラフ」で作成する場合もあるかももしれませんが、見にくくなるケースも多いので要検討しましょう。

また、特に円グラフの場合は「項目が多過ぎると」とても見にくくなります。ですので、比較の値が小さな分類がどうしても出てきますが、その際は「その他」としてまとめて最後にグラフに登場させましょう。項目数が多い場合には合計が100%になったとしても、相対比較がしやすい比較棒グラフを利用するのが一般的です。

TYPE4:コラムチャート

コラムチャートは棒グラフの意味で、最も一般的なチャートの1つと言えます。コラムの意味は「柱・円柱」など縦列の事を指します。棒グラフは「データ」と「量」の比較に最も適したチャートと言えます。チャートを応用させることによって「時系列の変化」「全体の割合」などの情報を盛り込む事も可能な、万能なグラフと言えます。

参照:POWERPOINT DESIGN

メリット

項目毎の比較や、時系列の変化を一目でパッと示す場合に有効です。一般的なコラムチャート(棒グラフ)に対して「スタックドコラムチャート(積み上げ縦棒グラフ)」「コラムチャートのグルーピング」などの応用されたグラフもあります。

スタックドコラムチャート

参照:POWERPOINT DESIGN

コラムチャートのグルーピング

参照:POWERPOINT DESIGN

注意点

パイチャートと同じ様に、複雑なカラーバリュエーション、3D使用、カテゴリーが多すぎるなどのチャート作成は見にくくなるので避けましょう。値は原則として「0」からスタートさせて、グラフにするのが基本です。またグラフの背景にある補助線(項目を細分化し過ぎる)が多すぎるのも、見にくいポイントになりますので思い切って減らして表示させましょう。

TYPE5:レンジコラムチャート

「変動幅」を示すのに便利なチャートです。株式投資でよく目にするこのグラフですが、株価など1つの項目に対して変動幅のある棒グラフの事です。特に活用シーンとしては「市場価格の変動(最高価格・最低価格)」や「気温の変動(最高気温・最低気温)」などで有効です。

「始値」「高値」「安値」「終値」の4項目を表示できる「ローソク足」を、上昇を赤線・下落を青線で表示するのがチャートの基本です。

参照:FUJI FUTURES

メリット

コラムチャートは1つの項目に対して1つの値ですが、レンジコラムチャートの場合は「最高値」と「最小値」を同時に、1つのグラフで示すことが出来るためその点がメリットです。過去から現在に掛けて、値の変化が一目で分かる事が出来て、方向性を判断する材料となります。

TYPE6:バーチャート

バーチャートとは「横棒グラフ」の意味で、コラムチャートを「横」で考えたものと基本的には一緒です。特に「ペア・バーチャート」と呼ばれる、左右対称に2つのカテゴリーを一目で分かりやすくグラフにする事で、バーチャートの効果はより発揮されます。

また横棒グラフの応用として「ガントチャート」と呼ばれる「プロジェクト管理」を示すグラフもあります。誰が、何を、どの程度の作業が進んでいるのかなど、タスクやスケジュール等を一目で確認する為に用いられるものです。

ペア・バーチャート

参照:複合グラフの作り方

ガントチャート

参照:Jooto

メリット

コラムチャートとの決定的な違いは「項目名が長い場合の見やすさ」で、レイアウト的にコラムチャートと使い分けて活用するのがオススメです。ペア・バーチャートのように相互比較では「共通した項目」を中央に配置して、左右でより効果的にビジュアル化させる事が可能です。

TYPE7:ラインチャート

ラインチャートとは「折れ線グラフ」の事で、特に「時系列変化」を示すのに最適なグラフです。下図の様なグラフですが「右側」のグラフの様に、強調したいカテゴリーのみカラーを変えて、言葉を添えると効果的なグラフになります。

通常のラインチャート

参照:ビジネスマンのための資料デザインの教室

「コラムチャート」と「ラインチャート」の複合グラフ

参照:本当は怖いExcelの話

メリット

時系列変化はコラムチャートでも可能です。しかしコラムチャート以上に「変化を強調しやすい」という利点があり、同時に複数の時系列変化を示す事ができるというメリットがあります。ラインチャートのメリットとしては、5項目ほどの「線」が1つのグラフ内に存在しても、そこまで見にくくなる事はありません。上図の様に強調させたいカテゴリーの色を変える事で、パッと分かりやすくする事も可能です。

その他「コラムチャート」と「ラインチャート」との併用が相性が良く、親和性が高いと言えます。「量」と「比率」の様に単位が異なるデータでも、一緒の図で表記して比較する事が可能です。

TYPE8:ドットチャート

ドットチャートとは「散布図」の意味で、特に科学的な研究でよく使用されるもので多数のデータ値をプロットするグラフを指します。分布図は「仮説・検証・分析」を行う為に役立つグラフと言えるのです。

参照:品質管理の知識

例えば、上のグラフで見ると分かる様に「散布図」を作成すると、およそ5つの分類としてグラフを作成する事ができるでしょう。作成した散布図がどの状態にあるのかを照らし合わせて「分析」の材料にする事ができます。さらに、下の図で確認をしてみましょう。このサンプルの図は「生の相関関係がある」事を示しています。

参照:Ferret

上の図はサンプルですが、「理科の点数」と「数学の点数」の相関関係を示しています。この図から「理科の得点が高い人は、数学の特典も高い」、そして同じ様に「理科の得点が低い人は、数学の得点が低い」事が導き出せます。散布図にすることによって、明らかに可視化した分析ができる事が特徴です。

メリット

5つの分類から「相関関係」を導き出せる分析チャートである点がメリットです。ドットチャートは傾向をチェックするチャートですので、プロットするサンプルは多い方がベターです。

TYPE9:バブルチャート

バブルチャートは円グラフを活用した「ドットチャート」の1つで、最大の特徴は「2次元で三要素」の特徴を示す事ができる点です。値が把握できる「分布図」と言い換えられます。特にボストン・コンサルティング・グループが提唱した、ビジネスフレームワークの1つである「PRM分析」で活用される事があります。PRM分析では、一般的に「成長率」「売上シェア」などの軸で分けて考えます。

PRM分析

参照:モロトメジョー税理士事務所

PRM分析を活用した「バブルチャート」

参照:モロトメジョー税理士事務所

メリット

特徴としては2Dのグラフから、「円の大きさ」というボリュームを追加する事で、3Dの様子を盛り込む事ができるのが特徴です。単なるデータをプロットしたチャートから、業種に関係なく企業や商品の「データ分析」を目的として、応用して活用できるのがこのバブルチャートのメリットです。

TYPE10:ボリュームチャート

ボリュームチャートとは「面グラフ」の事で、時系列変化で、連続した変化量を示すのに最適なチャートです。カテゴリー別の合計比率を表記できる為、傾向全体を明らかにできるのが特徴です。

一般的な面グラフ

参照:Tipsfound

100%積み上げ型面グラフ

参照:acl

メリット

積み上げ型の面グラフは棒グラフの感覚を0にした様なもので、折れ線グラフの様子も含まれている為、各項目の増減が一目で分かりやすいのが特徴です。「100%積み上げ型面グラフ」では、時系列で各カテゴリーが100%に対してどの様な構成比で変化しているのかをチェックする事ができます。

ベン図・オイラー図(番外編)

ベン図とはイギリスの数学者であるジョン・ベン氏が発案したもので、「全体集合」を四角形として表記し、その中に小さな集合(部分集合)を円として表します。下の図のベン図では「Aのみ」「Bのみ」「Cのみ」「AかつB」「AかつC」「BかつC」「AかつBかつC」と7分類の項目に分けられる事が、図で理解できますね。

参照:餃子マナー

また下の図の様に「2つの円」と「その外枠」で考える場合、それぞれ4つの意味が存在する事が分かります。この様にベン図を活用して、グルーピングに用いる事ができます。

参照:graffe.jp

対してオイラー図は「完全に含まれる関係」もしくは「全く重なる部分のない集合」を表します。オイラー図はベン図より、より柔軟に可視化してくれるフレームとなります。

下の左側の図では「B」の要素に「A」と「C」が含まれている事が分かります。Uに対して完全に含まれる関係が「A・B・C・D」です。Bに対して完全に含まれる関係が「A・C」で、全く重なる部分のない関係は「D」である事が見て分かります。

参照:gihyo.jp

メリット

ビジネスのフレームワークの1つであるMECE(もれなくダブりなくの意)に対して、逆にどれくらいの「もれ」や「ダブり」があるのかを分析できます。

まとめ

チビた
これだけのグラフを使い分ける事が大切なんだね〜
兄貴
目的別に応じて使い分ける事で「分析」や「プレゼンテーション」で物凄く役に立つことが分かるね!

 

10種類のグラフチャートをそれぞれ確認をしてみて、いかがでしたでしょうか。ポイントとしては「グラフ」として終わらせるのではなくて、そのグラフから何を伝えたいのかという「メッセージ」を考えることが大切になります。その目的から、グラフ作成はよりシンプルにしたり、色を変えたり、デザイン等も変わってくるものです。

プレゼンテーションでは、伝える側に「メッセージ性」と「見やすさ」、そして「理解」を与えられる様に工夫してそれぞれのチャートを取り入れていきたいものですね。最後まで読んで頂きましてありがとうございます。

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