激動の平成から、2019年には新元号となり、益々時代の変化が余儀なくされる日本。社会・経済・産業・国際等の各種専門家は、これからの日本の未来をどのように予測しているのでしょうか。きちんとしたデータから考える日本の未来を一緒に考察してみましょう。

書籍『日本の未来予測』を読んで

チビた
自分が大人になる頃にはどんな日本になっているのだろう〜
兄貴
想像もつかない時代がきているだろうね!但し現時点で予測がされているので、一緒に学んでみよう!

 

私は2018年この書籍を手に取りました。株式会社アントレックス社が発売している「日本の未来予測一覧表」という書籍です。

Amazon:日本の未来予測一覧表

この書籍を読んで、様々な衝撃的な予測がされている事を目の当たりにしました。この書籍では、4つのセクションで分類されて考えられています。極近未来(2019〜2030年)・近未来(2030〜2040年)・未来(2040〜2060年)・遠未来(2060〜2100年)です。本書では、約50程度のトピックに差分化されて言及がされています。どこもタイトルを見るだけで、引き込まれる内容で、つい未来を知りたくて読み進めてしまうと思います。

この書籍の想いとしては冒頭で、

明るい未来も暗い未来も、必ず訪れる。現代を生きる私たちは未来に向かって生きていかなければならない。本書から未来の姿を感じ取って、現在(いま)に生きるヒントを汲み取って頂けると幸いである。

と著者からの始まりがあります。また4つの時代カテゴリーに対して、さらにジャンルも4つに分けられて解説がされているのです。それが「社会・暮らし」「経済・産業」「化学・医療」「国際」です。4つのジャンルに分けられており、非常に読み易く、全159Pで一気に読み終わりました。

そこで感じたことは「未来を知って今から先手を打って行く大切さ」です。今回のブログでは、要点のみをまとめてお伝えしますので、実際にはぜひ手に取って未来予測を更に深めて頂きたいと思っています。この書籍をヒントに約50のトピックから、22コを厳選してピックアップして、ダイジェストとしてお伝えします。この記事から未来の事を考えるキッカケにして、今の行動を変えるヒントになれれば幸いです。

セクション1:極近未来(2019年〜2030年)

IT技術者の不足

IT人材不足は今後益々深刻化すると予測されています。経済大国である日本にとっては、明らかな大打撃と言えます。『人材供給は2019年をピークに減少』すると、予測されており市場規模は拡大する一方です。本書では、経済産業省のデータより『2030年には約59万人も不足する』と予測されています。

特にIT領域としては、AI・IoTなど、情報セキュリティ人材は今後のニーズが高まる分野だと想定されています。この問題は国家レベルでの影響が考えられるのです。

女性2人に1人が50歳以上

49歳までの母親になりうる年齢層の女性人口が減少する予測です。この問題が進めば出生率の低下から、『医療費・社会保障費などが、現在より更に重く生産人口年代にのしかかってくる』と言われています。この問題については「国立社会保障・人口問題研究所」が特に言及しています。

3人に1人が65歳以上

高齢化問題は日本にとって最も過酷な社会問題と言っても良いでしょう。本書では『「団塊の世代」は、2024年に75歳以上となる。総人口が現象する中での高齢者の増加により、日本は、これまで経験しなかった深刻な問題に直面している。』と記載しています。

高齢化に伴い、生産年齢人口(15歳から64歳)が減少して、労働力の低下が深刻化するのです。また介護する側の高齢化、いわゆる「老老介護」が増加、そして夫と妻の親が同時に要介護となる「ダブルケア」や、育児と介護を同時期に行う「ダブルケア」など、介護状況がより厳しくなると予測されている。人がいるならまだしも、未婚率の高まりで独身で介護をしてくれる家族がいない状況も増加してくるでしょう。

介護離職の問題

本書では『身近な家族を介護するために、現在行なっている仕事を辞める事を「介護離職」と呼ぶ。年間10万人が離職していると推計されている。』としています。その介護離職のうち、女性はなんと8割にも及ぶ数値となっています。

これに対して『厚生労働省は「介護離職0」を目標に掲げており、残業の免除・勤務時間の配慮・介護給付金の支給など、法改正を行なって支援を進めている』状況です。介護される側・介護をする側、両者の問題だけではなく、民間や国家も真剣にこの問題に対して早期に手を打っていかなければ、取り返しの付かない事になってしまうのでは、と私も感じています。

認知症患者が700万人に

本書では『2015年には、65歳以上の約5人に1人が認知症』と予測をしており、その最大の原因は「加齢」だと言っています。厚生労働省では「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」を打ち出しており、7つの柱を持って対策に望もうとしています。

現時点で「認知症の治療薬」は開発されれいなく、「これをすれば進行が治る」という方法もないのが現状です。「家族や身内に認知症がいないから」という考えは捨てて「認知症はとても身近な病気である」事を、まずは私たち一人一人が認識する必要があると感じています。

AIロボットで無くなる仕事

2013年に発表された『雇用の未来』の論文では「10年後に無くなる仕事」のリストが明確に提示されて反響を呼びました。本書では10年ご無くなる仕事として『銀行の融資担当者・保険の審査担当者・データ入力の作業員・レストランの案内人係・レジ係・仕立屋・ネイリスト・動物のブリーダー・時計の修理士・彫刻師・測量技師・建設機器のオペレーター・図書館の補助員』などが挙げられています。

逆になくならない仕事としては『医者・心理学者・作業療法士・栄養士・教育コーディネーター・警察・探偵・セールスエンジニア・振付師』などが挙げられています。

セクション2:近未来(2030年〜2040年)

AIが人気小説家になる

本書では『発明家のレイ・カールツワイルはAIが人間の能力を超えるシンギュラリティ(特異点)が2045年には起きる』と予測されています。全人類の知能を、AIが超えてしまう事が2045年として予測されているのです。AIは介護分野・芸術分野は難しいとされています。

しかし『量産型デザインやヒット商品』であれば、AIに取って代わられる可能性があると言及しているのです。現時点で、自分が機械でもできる仕事をしている場合は「機械に取って代わられる」と危機感を持つべきですね。

宇宙旅行が大衆化

本書では米国のスペースX社は世界一パワフルなロケットで宇宙船を打ち上げました。『宇宙の眺めを楽しめる宇宙観光を2019年までに実現する』と発表しているのです。『日本でもスペースツアーズ社が募集した「準軌道宇宙旅行」「国際宇宙ステーションへの旅」「月旅行」「無重力フライト」に数百名が申し込みを済ませている』とのこと。

アメリカのトランプ大統領も『2033年までには人類を火星に送り込む』と宣言をしている。今までの宇宙に関する研究、運行ノウハウを集結化させて、人類も地球だけでなく宇宙を楽しめる時代が来るというロマンある未来予測です。

キャッシュレス社会

現金を使わずに決済を行う事を「キャッシュレス」と呼ばれます。すでにデンマークでは2030年に通貨を完全発行停止する事が宣言されているのです。

本書では日本のキャッシュレス化が遅い事を指摘していて『日本の現状は、世界がキャッシュレス社会へと移行する中、一人遅れを取っているように見える。もともと現金信仰が強い国民性だと言われたりするが、常時国内に90兆〜100兆円の現金が流通している国は他にない』と記している。

それに伴い「2025年には1万円札を廃止」する動きもあると言う。日本は置いておいたとしても、世界は更にキャッシュレス社会は加速する一方でしょう。ITの新時代として「お金とは何か」と言う考え方は、益々多様化されて来ると考えられます。

ミニ氷河期時代の到来

本書では『2030年には太陽黒点の減少と活動低下の為、地球の気温は平均0.5〜0.7度下がる』と記されています。2015年「英国王立天文学総会」では、『今後15年以内にミニ氷河期に突入する』という予測が立てられました。実は大半の学者は「温暖化」ではなく「寒冷化」を指揮しているのです。

その根拠として「太陽の黒点の減少」と「活動低下」が、過去の事例と照らし合わせての見解だとされているのです。ではミニ氷河期で日本はどのくらいの気温になるのでしょうか。本書では『日本の夏の最高気温が20℃程度』と予測しています。但し、地球全体の気温が下がると言うことは、植物・動物・生態系にも大きく影響が及び、世界全体で「食料自給率の低下」が問題となると、予測されているのです。

空き家率が3割台に

野村総合研究所は『日本の空き家率が2033年に30.2%達する』と予測を発表しています。日本の少子高齢化、出生率の低下によって、不動産業界にも大きな影響が及ぶのです。

本書では『総世帯数のピークは2020年』と予測されており『不動産事情は、生活の利便性や職場へのアクセスといったより細かな条件によって格付けされていく』と記しています。都市部の空き家は「賃貸住宅として活用すれば採算が取れる可能性が高い」と見込まれているのです。

オミックス医療

オミックス医療とは「DNA情報を解析し、病気を未然に防いだり治療したりできる医療」の事を指します。本書では『最大の利点としては、人それぞれのDNAを個別に解析する事で、それぞれに最適な治療法を提示できるオンリーワン性だ』と記しています。

これに伴い人間の限界寿命を伸ばせることに繋がるのです。但しデメリットとしては『個人情報による詐欺、情報の悪用・遺伝子情報を誤って読み込んでしまう事故・医療技術の管理、整備』等の問題があると指摘しています。

セクション3:未来(2040年〜2060年)

完全自動運転

本書では『ついん完全自動運転の時代が到来する。人の操作は目的地を入力するだけ、あとは勝手に車が運んでくれる。車庫入れや面倒な操作も一切不要。ハンドルすらない車が道路を走る時代になる。』と記しています。

また『自動運転のレベルは5段階に分かれており、「緊急時のみ運転手が体操するレベル3」「環境を設定した高度な自動運転走行のレベル4」「運転手不要の完全自動運転走行のレベル5」へと段階を上げていく。』と予測されています。この成長スピードが早ければ『世界の自動運転の3分の1が自動運転になる』と言われているのです。

これにより「自動車」が単なる「移動手段」出なくなることが明らかで、飲食店・ホテル・美容室等「車×サービス」の時代が来ると言っても過言ではないでしょう。

世界経済のトップは中国・インド

本書では『2050年までに中国が世界経済のトップにいることは間違いない』と記している。その経済成長を支えているのは13億8000万人の人口で、労働力人口・国内市場の大きさで他国を圧倒する事が要因だと言われています。加えて中国では、IT分野でも目覚ましい発展を遂げています。

中国に負けず劣らずの国として「インド」が上げられます。『インドは2024年には中国を抜いて世界一の人口大国になる』と予測されています。2050年には経済大国の1位が中国、そしてアメリカを抜いてインドが2位になる事が見込まれているのです。対して、日本は2050年になると、世界で7位まで転落すると予想されています。

「国の総人口・労働力」は経済に大きな影響を与える事が如実に現れていると言えるでしょう。

世界の人口が98億人に

本書では世界の人口は『2030年までに86億人、2050年に98億人、2100年には112億人に到達する』と予測されています。特に「アフリカ26ヶ国は2050年までに人口の2倍になる」と予想されています。但し、人口増加に伴い、エネルギー不足・食糧不足・水不足は世界でも顕著に現れてくる問題と言えるでしょう。

世界的な食糧争奪戦

日本の食料自給率は38%と先進国の中でワースト1。この原因として「農業人口の低下」が指摘されています。本書では『1990年には482万人だったのが、2015年には210万人になっている。四半世紀に半数以下に減っている。』と記しています。農業就業者の高齢化も深刻で『2015年現在で65歳以上の占める割合は、63.5%』というデータになっているのです。

日本だけでなく、2050年には地球規模で食糧問題は深刻化すると予想されています。

世界の40%が「水ストレス」

本書では『地球上には14億k㎥の水があるが、そのうち人間が使用できるのは0.01%に過ぎない』と記しています。地球規模の人口増は、食糧問題と一緒に世界全体の「水ストレス」に直結していくのです。『2050年には、世界人口の40%以上(39億人)が水不足に直面する』と予測されているのです。

裸眼によるVR・ARの実現化

VRとは「仮想現実」であり、ARとは「拡張現実」を指します。例えば現在でも、VRゴーグルを着用して360度バーチャル空間で、ゲームをすることも可能になっています。ARでは「ポケモンGo」が代表的で、現実空間を拡張したコンテンツで遊ぶ事も可能になっています。

その方法が一気に変革するのがこの「裸眼」と言えるでしょう。本書では『その方法はインプラント、すなわ地、外科手術的方法でデバイスを体内に埋め込む方法だ。最終的にはコンタクトレンズ型になり、映像を直接網膜に投射する事も可能だろう』と予測されています。

現実と仮装の境目を、益々手軽に無くす時代が来ると言えるのです。

セクション4:遠未来(2060年〜2100年)

AIと結婚(2070年)

ロボットと恋愛する時代が来る、となんとも不思議な未来予測ですが全く的外れではないのです。本書では『3Dプリンタで個々人の好みにピッタリのアンドロイドを作る事ができるように』と予測されている。

若者はSNS等で、リアルのコミュニケーションから遠ざかり、恋愛も億劫になっている人も多いでしょう。しかしバーチャルな恋愛であれば、細かな駆け引き、面倒なやり取りがいらないと言うのです。『AIが感情を持つようになれば、人間とAI掲載アンドロイドと恋愛も可能になる』と予測されています。

「瞬間移動」が可能に(2080年)

瞬間移動といえば、映画やアニメである「テレポーテーション」を指します。この考えは天才物理学者「アインシュタイン」の「相対性理論」に通ずるものです。

本書では『1993年、アメリカの物理学者が「量子テレポーテーション」を実現する方法を考案。その提案をもとに、1997年のオーストラリアチームが初めて実験に成功。2012年にオーストリアなどの国際研究チームが、大西洋上に浮かんだ島々を結んで、143kmのテレポーテーションに成功している。』と紹介されています。

この量子テレポーテーションの成功から、2080年には「人体」そのもののテレポーテーションも、実現の可能性があると記されているのです。

気温が「4.8度」上昇(2100年)

本書では『世界各国が温暖化対策にこれまで以上に取り組まないと、2100年には世界の平均気温が3.7℃〜4.8℃も上昇する』と予測されています。これに伴い、日本では「東京の真夏日が50日」「熱帯夜は60日」「熱中症などでの死亡者が6500人」「京都の紅葉の見頃はクリスマスあたり」「沖縄のサンゴの白化が深刻化」などの、気象現象になると記されています。

60万人火星に移住(2100年)

NASAは「2030年代半ばには有人火星飛行を実現させたい」と計画をしているのです。本書では『UAE(アラブ首長国連邦)が火星移住化計画(マーズ2117)を発表。100年後には火星に60万人が住む年を造る』という計画について記されています。

これに対して「火星は地球から7528万Km離れており、有人飛行のためにはエネルギーや飛行時間の短縮などの問題を解決する必要があるが、22世紀にはこれらをクリアできる新しい技術が開発されている」と予測しているのです。

まとめ

チビた
未来のワクワクと共に問題も本当に色々とある事が分かったよ
兄貴
そうだね!若い世代は放っておいても問題に直面する時がくる。その時までに少しでも未然に防ぐ為の事前の行動が大切だね!

 

以上が書籍『日本の未来予測一覧表』から、厳選してピックアップした22の未来予測です。日本の社会問題は特に、3K(健康・経済・環境)だと、私個人として感じました。しかし全てが独立した問題ではなく、複雑に関係している問題だと思っています。

であるからこそ、専門家同士が業種問わずに繋がり、対策を講じていかなければ日本の未来も地球の未来も危うくなってしまいます。専門に特化した研究、それだけではなく他業種が繋がり、真剣に問題に対して一歩を踏み出す民間企業が必要であると感じています。

まずはこの予測を少しでも、知っていただきたいと思い、書籍をご紹介させて頂きました。書籍の中身では、この倍以上のトピックを扱っており、更にグラフ・データなども一緒に載っているのでとても楽しく読み深めることができました。未来を考える起業家の方、専門研究者の方、開発者・発明家の方に特にオススメしたい1冊です。